地方協創事業部門

業務のあらまし

私たちは、企業市民として「地方活性化の積極的なお手伝い」をしています。

国策でもある「首都圏から郊外に人や企業を移す」という発想を後押しし、国や行政と連携しながら価値ある遊休地や公共用地を積極的に紹介して企業立地を進めていく活動をしています。
そのなかで交通問題や空き家を含めた都市問題についてのご相談を受けることも増えており、産学連携によって解決にあたっています。 

IoTのめざましい発展によって大都市圏で働くことを要しない時代が確実に近づいており、東京はわが国の中心都市としての役割を終えつつあると私たちは考えています。
しかしながら、地方都市にはまだ受け皿となる準備ができていないところもあり、環境破壊やハコモノありきにならないカタチでの対策が必要です。
それと同時に、企業を呼んでおいて雇用が追い付かないのでは本末転倒ですから、住みたくなるような人気ある街づくりへのサポートも業務の範疇としています。

私たちは、企業関連施設が地方に移ることで多様化したライフスタイルが手に入るようになり、色々なアイデアやビジネスが生み出されて、結果としてわが国が更に発展し、人はより自由になれると考えています。ですが、その全ての準備を行政側に押し付けるのは無理があります

人と街を積極的に繋なぎ、サステナブルな賑わいを行政と共に創っていきたいと思いながら取り組んでいます。

私たちの目指すもの

私たちは地方創生(地方活性化)を「脱首都圏集中による、富の地方移転」と定義しています。

一昔前までは、地方へ行くと生活は何かと不便だと言われていました。
しかし、ネット通販であらゆるものが購入できるようになり、Webによる会議は画像や音声が途切れたりすることなく、銀行決済もスマートフォンで出来る時代となりました。

それでも、まだ首都圏をはじめとした大都市にしがみつかなければならないのでしょうか。

リニア中央新幹線が開通すれば、東京と名古屋の所要時間は今よりもはるかに短くなり、「日帰り」が「おでかけ」レベルへと変わります。そんな未来までもう十数年という、近さに来ているのが現実です。

であるならば、ビジネスのスタイルも「参勤交代」で良いはずで、常にオフィスに張り付き対面で仕事をする必要性はない時代になるはずです。


これは地方を乱開発すべきだと言っているのではありません。
自然を楽しみながら、時には不便をも楽しみながら刺激ある生活を、と考えているのです。

そんな未来を見つめて、都心乱開発時代を反省し、里山風景を維持しつつ空家をハイテクで快適にしながら都市の濃さを増していく。
楽しい地方都市を沢山創っていく、そんなお手伝いをしたいと考えています。

京都や高岡を始めとした古民家を救いたい

海外では築年数の経過している建物ほど高価な額で取引される事例が多いと言います。
しかしわが国では、残念ながら古いものが嫌がられて新品が持て囃されるのが当たり前となっています。
ですが、古いものでもハイテクを用いれば、先人の知恵と相まって新品以上の住み心地を獲得できるケースが多いのです。しかも新品を買うよりも安く。

わが国では空家問題は深刻化しているものの、一方では日常の光景として新築住宅やマンションが大量に供給されており、明らかに家余りのうえに過剰供給状態になっています。

私たちは、交通網やITの発達に伴って「参勤交代」が近い未来の暮らし方になると考えており、地域に溶け込み環境破壊につながら
ない手法としての空家の積極活用に取り組んでいきたいと考えています。

私たちが特に注目しているのは、住宅が景観の一部となっている都市です。
そこで京都市内と富山県高岡市に着目しながら、ひと・まち・くらしの最適調和を目指した活動していこうと考えています。

これは、昨今流行している町家を壊して町屋風の新築を建てたり、町家を魔改造して廉価な民泊としたりすることとは趣を異にします。
あくまで地域に住まわれている方とも溶け込めるような建物の在り方を模索していくことが重要です。
リフォーム業をするつもりはなく、TMO(Town Management Organization)組織としてや、CLT(Cross Laminated Timber)などの普及にチャレンジしたいと思っています。


京都市と富山県高岡市を手始めとして、行政や地域
と一体になりながら街に若い人が住んでもらえるようなアイデアや仕掛けを造り、それを続けることで室町期のように町衆の力が強くなって、観光客ではなく住民によって活気づいた街の創出を目指したいと考えています。

これが上手く行けば「小京都」と呼ばれているところに順次展開していき、地方活性化を加速させていきます。

サステナブルな都市化をサポートしたい

地方都市には、都市の成熟度や高齢化に対応しないまま放置されてしまっているものも多く、グランドデザインが描かれていないまま年月が経過しているケースも散見されます。

例えば、クルマ全盛期のときに出来た地方都市は、駅前でも大きな駐車場が設置されており道幅も広く作られています。
ですが高齢者になってもクルマに乗り続けなければならないと考えると、窮屈で住みにくく冗長度の高い住みにくい街という言い方に変わってしまいます。

つまり機能的ではないという意味です。

中には週刊誌のランキングで住みやすい街のベストに選ばれているからとか、人口が増えているといったことに胡坐をかいてしまい、自分で精緻に調べたり考えたりすることを止めてしまっている自治体もあります。
それに若い人が欲しい余りに迎合してしまい、その街に長く住んでいる高齢者の意見や願いを軽視する自治体もあります。

地方活性化のポイントは
「残しながら、蘇らせながら、創っていく」こと。

それを最も忠実に実施しているのはコンパクトシティといわれる富山市や広島市で、クルマでも交通機関でも利便性の高い街となっています。
両市に共通するのは、景観を含む環境にも配慮しつつも新しいものと古いものを共存させながら街を発展させていること。

都市開発業者が得意とするハコモノや一部の市民が喜ぶようなアトラクションを懸命に自治体が誘致する時代は既に終わっている反面、働き方改革によって物心両面において質の高い生活空間のニーズが高まることが予想されます。

私たちは、業務を通じて国内や海外の都市を数多く見ており、また国内の産業動態や都市動向について、鮮度の高い情報を集積しております。

それらを応用しながら自らの地域を活性化させたい自治体と協働することで、優しい空間の創造に取り組んでいきます。