お勧め産業団地

高度成長期から50年近くが経過し、工作機器の入れ替えは定期的に行われていても建物の更新は進んでいないという企業が多いのが実情ではないでしょうか。
昨今では産業団地事情も大きく変わっており、現有地に留まるよりも結果としてメリットを享受できるケースもあります。

ここでは、当社が実際に現地を確認して役所の担当者からのヒアリングを重ね、モノづくりを始めとした事業の場としてお勧めできる産業団地を公共団体が開発したものを主体にセレクトしました。

掲載されている用地については、当社に問い合わせ頂ければ詳細の回答をはじめサポート差し上げる事は勿論、直接自治体にお問い合わせ頂いても結構です。
皆さまの生産力増大施策が地方のチカラになるために、当社はあらゆるお手伝いを致します。

*自治体の方へ
 ご掲載を希望される場合はご一報ください。無償で掲載いたします。
 但し当社スタッフが現地を確認した結果、お勧めできないと判断した場合は掲載をお断りすることがありますので予めご了承ください。

産業団地選択のポイント

陸・海・空との接続ポイントを確認

【高速道路】

製品を国内の隅々まで配送するには、生産拠点からインターまでの距離と同時に、ジャンクションまでの距離を考える必要があります。

インターまでの道路が渋滞すると配送時間を要するだけでなく環境負荷も大きいため、1日を通じてトラックの出入りがしやすい場所が適地だといえます。

【鉄道】

ガバナンスの観点から、生産拠点まで移動しやすい事もポイントです。
データや金型といった重要なものがある拠点は、特に迅速に対応できる必要があります。

また、最寄駅からの二次アクセスが悪く到着に時間を要してしまい、損害が拡がってしまう可能性もあります。

【港湾】

海外取引をされている企業にとって、製品や原材料を搬入出する港と製造拠点との距離は無視できません。

また港湾地区に近づくにつれて渋滞が発生し、トラックの往復回数が伸びなければコスト増に繋がり収益を圧迫します。便利かつアクセス性の良い港も大事なポイントです。

【空路】

航空貨物で製品や原材料をやり取りしているケースはさほど多くありませんが、ポイントはやはり基幹拠点から製造拠点までのアクセス性という事になります。

便数や就航会社の数だけではなく、雪や台風といった自然現象にも強い、定時運行性に優れた空港もビジネス円滑化にカギになります。

地盤や土壌・地下水汚染の有無を確認

製造拠点には大規模な工作機械を設置するケースがありますが、そこで問題となるのが地耐力です。
地耐力を考える上で重要なのが団地の造成方法で、埋め立てを主体として造成された用地(盛土)と、もとの地形を削られて造られた用地(切土)に大別されます。

盛土の用地は土地が締まっていないことが多く、経年により機器の重量で沈む可能性(不等沈下)があり、機器にかかる負荷や製品の歪みという影響になって現れることがあります。勿論杭を打設したり路盤を厚くして建物や機器をしっかり支えれば問題は解決しますが、製造目的の施設ですから建物に多大な費用をかけるとコストとして製品価格に転嫁せざるを得ず本末転倒です。

このような状況を回避するためには地歴を確認するのが一番です。昨今の世間をにぎわせている事案もあって、地歴は土壌地下水汚染の有無を確認する手段としてクローズアップされていますが、過去の地形図や航空写真を読み解くことで切土か盛土かを知ることも可能です。

では、山側に用地を求めれば、こんな煩わしい手順を踏まなくとも済むのでしょうか。
答えは否です。山側での谷や沢を埋めている部分は盛り土となるため状況は同じです。ですから、造成前の姿を知るための情報収集は欠かせません。

用地のリユースを考えられている場合は既存建物の設計図書などを確認することで情報を得ることができ、リスクの一次判断としては有効です。ただし、建物をそのまま使う場合や同じような位置に再築する場合に有効であって、レイアウトが大きく変わる場合は参考値に留めるべきであることに注意が必要です。

インフラを確認

【電気】

モノづくりをするうえ電気は欠かすことの出来ないインフラです。
照明や空調程度であれば、産業団地で整備されているいない所はまずないといえます。しかし、大きなプラントレベルの動力機械を動かそうと思ったとき、意外にも電力が足りなくなるというケースも散見されるのです。

電力会社も民間企業であり、需要に見合った配電計画を立てて過剰な余力を残すことはしないのは当然のことです。ここに需要が伸びてきたにしても急に需要が発生したにしても、予算主義で動いていますから簡単には要請に追いつけるはずもなく1年から1年半程度のタイムラグが発生します。

つまり新たな造成用地を買ったとしても、協議が後手に回れば欲しい電力を得られるのは暫く後になりますし、その間は製造拠点が持てる能力をフルに発揮できないという事になりかねません。

こういった点にも気配りが必要です。


【水資源】

製造に水を使う場合、取り得る手段は凡そ3つになります。

一つ目は上水道を利用することですが、塩素などの消毒成分が製造品に与える影響もあり、そのまま使用することは出来ない上に大量に使用する場合はコスト負担が大きくなります。
二つ目は工業用水道を利用する場合ですが、完備されていな団地が多く、これも製品に使用するには色々な不純物を取り除く必要があります。
三つ目は地下水を利用することです。地下水は上記と同じように生成する必要がある反面、取水コストがかからない所にメリットがあります。一方で大量の取水は付近の地盤に影響を与えることから揚水量が地域で制限されている場合があり、無尽蔵な資源という訳ではありません。先に水を使う規模の大きな企業がある場合は、あとどのくらい水を使うことができるのかの確認が必要となります。

精密機器や食品製造業には大量の水が必要になります。
地下水も限られた資源であることを視野に、自らの生産規模と比較衡量しながら適切な場所を選んでいく必要があるのです。

労働人口や雇用状況を確認

折角立地したのに雇用がままならない。こんな悩みを教えて頂くことも増えてきました。

自治体によっては、法人や生産施設従事者の税収のみに注意が集まり「ハコモノ」さえ建てることができればどうにかなると考えているところもあるようです。
しかし、あくまで『生産施設』ですから、誰でもいい訳ではありませんし質が良く安全な品物を製造するには人手は欠かす事の出来ない要素です。
「ならば他の施設から連れて来ればいいじゃないか」という言葉が聞こえてきそうですが、従業員にも生活があり、組合組織があるところですと労使交渉によって適切に人員を配置しなければ他の施設でもトラブルが起きかねません。
そんな煩わしいことにならないように、予め進出予定地の持っている労働人口ポテンシャルや就業して貰えるの可能性の有無についても調べておく必要があります。

自治体によっては、有効求人倍率の低い他県の教職員を対象にして、地元の有力企業を携えてつつIターンを促すことで労働人口の増強を図っている拠点もあります。
このような情報は、なかなか水面の上には上がってき難いものではありますが、現地を観察したり行政担当者と仲良くなることで得られる可能性は高いと思います。

巨額投資の前に必ず確認しておかなければならない事項の一つだといえます。

従業員の生活環境を確認

昨今、「働き方改革」が叫ばれており、東京駅界隈を始めとした首都圏中心部では「夕活」などのワークライフバランスを重要視する企業も増えてきました。
では、働き方改革とは大都市圏のスーツ組に与えられた特権的なものなのでしょうか。

答えはが異なるのは勿論で、製造拠点でもワークライフバランスに配慮した働き方改革が進められなければなりません。
しかし残念なことに、新たに造成されている産業団地には働き方改革の思想は盛り込まれておらず、産業団地から離れたところに昼食がとれる店があったり、コンビニが遠いため昼休みに振り込みやお金を降ろす事も出来ないという状況が未だに散見されます。
一昔前であれば、工場内にATMや社員食堂があって温かいものが出されていましたが、随分と減ってきているように思います。

また、従業員子弟の教育環境や居住環境も大切です。
地域居住者の雇用を狙うのであれば兎も角、都市圏から移住者で製造拠点を動かしていくのであれば大切な事柄となります。
地域によっては空家問題が解消するとして何もしない自治体もありますが、都心の高気密住宅に住んでいる人が不便な家に率先して住むことは考え難く、子供が学びたいときに環境を与えてやれないと親はどう思うでしょうか。

そんな事を考えながら立地を決めることも大切です。

補助や助成を含む自治体の協力度合いを確認

補助金や助成金。

昨今自治体によってはこれを大幅に増額することによって企業を盛んに誘致しているところもあります。

しかし、補助金と助成金の中身は税金。ということは、企業市民として地域と交わりながら、地元に何かを還元していく前提で交付されているものだと考えるのが妥当です。

かつて地元も熱狂して招致を大歓迎し、100億円を超える補助や助成を受けた企業がありましたが、6年足らずで事業所の規模は縮小され、今は往年を偲ぶこともできない状況になってしまいました。
立地の時に補助金は一括交付できませんでしたので分割交付となっており、返還規定がなかったために寂れた後も自治体は払い続け地域の方々からは白眼視されていたという話があります。

地域に溶け込めない企業ほど哀れなものはなく雇用にも甚大な影響が出ますので、得れる金額だけを立地進出の秤に載せるのではなく、行政の考え方や金銭以外のサポートにも目を向ける必要があります。
例えば、地域の工業高校や高等専門学校、工業大学などに働きかけてくれる自治体が過去にあれましたが、それにより毎年数名の地元の若者を安定確保できる方が目先の金銭より価値があるのは言うまでもありません。

やはり最後は人と人の関係が大切です。

契約条件を確認

最後は何と言っても契約書の中身です。

民有地の買収であれば、瑕疵担保(この言葉もあと数年で使われなくなりますが)や債務不履行時の解決方法について明確に定められているかです。
土壌・地下水汚染については転々と譲渡された後に発覚し、原因者が分からなければ所有者が責任を負うことになっています。

資金投下して最新鋭の施設を造る予定だったのが、環境対応に費用を取られ過ぎた結果、凡庸な施設しか出来なかったでは企業の未来に関わります。
それに、進出したばかりなのに地域で肩身の狭い思いをしなければならないのは本末転倒です。
このような不幸を防止するために、契約書の内容は不動産売買のみならず土壌・地下水対策を実施した場合の請負契約書も確認されることをお勧めします。
昨今ではこの手のリスクを防止するために保証業務を請け負う業者もいるようですが、その言葉を鵜呑みにするのではなく、「補償に含まれるものと含まれないもの」を契約文言から読み解きリスクを抽出して対応の是非を検討することがとても大切です。

一度進出すれば数年で撤退することは非常に困難であり、進出についてはそのステップや刹那が非常に重要なものとなります。


私たちはこの部分をワンストップかつシームレスにご案内するのが主な業務領域です。お悩みがありましたら、是非何なりとお申し付けください。